電車に乗っていたら、
ふと前方を見上げると私自身が扉のガラスに映っていた。
あ、わたしだ。
と思う。
しかし、そのあとすぐに、
これは私なのか?
とまるで病み上がりの物書きみたいな問いが浮かんでしまった。
普段疑いもなく私だと思っているこの個体、肉体は、ほんとに私なのか??
しかし私はこの身体の全てを知らない。
いま、この瞬間も、そして死ぬまで動き続ける心臓の感触をしらない。
脊髄が血液を作る過程を感じない。
右手を動かす神経の速さについてゆけない。
腰から足がだるい原因を取り除きたくても、方法がわからない。
これはほんとに私?
…人体は解剖され、生理を突き止めた、と、科学によって説明できると思いがち。けどまだまだ人体や生命の謎は深く深く、本当にロマンがあるとおもう。
東洋医学では人を小宇宙に例える。
まさに。
こんな身近に宇宙があったんだな。。