鍼灸 、専門学校生、東洋医学、

メイ、鍼灸師になるってよ。

2017年4月、女25歳。鍼灸専門学校入学をきっかけにはじめたこのブログ。2020年ついに鍼灸師としての一歩を踏み出します。

拝啓、「鍼灸師の卵たちへ」

 

*はじめに...

この記事は『鍼灸師の卵たちへ』(https://femaleacupuncturist.jimdofree.com/)という女性鍼灸師の働き方を集めたサイトの取り組みに賛同し書かせて頂いたものです。

わたしも在学中から、女性鍼灸師さんの情報や声が少ないことを感じており、では自分は?と一歩出してみました。

これを機に、失敗も喜びも、鍼灸も日常もリアルに発信していきたいナと思っています。

まな先生ありがとうございました。この場を借りて御礼申し上げます。

 

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拝啓、鍼灸師の卵さん

 

わたしはつい先日、2019年度の国家試験を受けたばかりの者なので、わたしもまだ鍼灸師の卵です。ちょっと羽化しそうといったところです。

ですから臨床のことはまったくわかりませんが、3年間過ごした学校の思い出はまだ新鮮です。そして今まさに就職先を探しています。そんなわたしから見える景色をすこしお伝えできたら、またそれが誰かのお役に立てば幸いです。

 

まずは、簡単に自己紹介。

大学時代、自身のボート競技経験から心と身体の密接な関係を実感。

身体と心は分けて考えてはいけない。両方同時にアプローチできるものはないかと考え、東洋医学に行き着いたのがきっかけ。で、

2017年4月、東洋鍼灸専門学校鍼灸科夜間部に入学しました。

 

東洋医学は勉強していてとても楽しく、入学したことを後悔したことは一度もありません。

入学当時わたしにとって手段のつもりであった鍼灸は、東洋医学の根底に流れる思想を追っていけば行くほど、より深い意味をもつようになりました。鍼灸を通じてどんな生き方をしようか、何をしたいかをよく考えるようになりました。

 

卒業したいま、三年間を振り返るとなかなか充実していたと思います。

これからどんな鍼灸師人生にしようか、わくわくしています。

が、それと同時に不安もあります。

 

ーどんな治療院で働きたいかな?

ーなにをしたら治療家として(なるべく早く)レベルアップできるかな?

ーどうしたら満足な収入を得られるかな?というか食っていけるのか?!

 

卒業間際になってまだそんなこと考えてるのか、とも思われそうですが、この不安を覚えるのはわたしだけではない、はず。

入学前、在学中に答えを見つける方もいるのでそれが出来る方はぜひそうしてください。笑

 

不安に思うのは自分のビジョンが明確でないからという理由だけではありません。

学校では様々な種類の鍼灸を見せてもらいました。

入学した当時では全く想像ができなかったほど鍼灸治療は多様でした。

おかげさまで、迷います。w

在学中に「これ」と思う鍼灸に出会えたら幸運。

クラスを見渡すと出会えないことも少なくないようでした。

 

専門学校とは、基本的には国家試験に合格するためだけのものだと思っていた方が良いと思います。わたしの入った専門学校では比較的実技科目が多く、卒業した時点である程度の臨床技術を持った“食っていける”鍼灸師を育てるぞという気合いを見せてくれた学校でしたが、、期待しすぎは身体に良くありません。笑

 

学校に入ってからまず戸惑ったのは、鍼灸業界全体がうまく見渡せないということでした。(そんなに広くないはずなのに)。全体像がないので、自分がどこに位置しているのかもよくわからず、自分の目標の為にはどんな知識や経験が必要で、どんな勉強をしたらよいのかがわかりづらいと感じました。

そのため一年の夏頃から学外の勉強会やセミナー、学会に行くようになりました。あとはSNSで情報収集。他校の知り合いができること、業界の構図が垣間見られたことは良かったと思っていますが、いまでもわたしが踏み込もうとしている(すでに入っているか。)世界をどこまで理解できているのか自信ありません。

 

そこで、、僭越ながらいくつかアドバイスを残したいと思います。

 

 ○学校選び。適当は、ダメ、ぜったい。3年は思ってるより長いです。どんな鍼灸がメインなのか、雰囲気は自分にあっていそうか、実際に見学してから決めるべし、です。

できればその学校に在学中の人にインタビュー。

 

○仕事との両立。夜間部だったわたしは、金銭的な余裕があれば昼間部がよかっただろうなと思っています。昼間に特別授業がある学校であればなおさら、結構貴重です。また夜間部にすると生活が夜型になります。体調を崩す方も少なくありませんでした。

 

○学外のコミュニティ。学校以外の人付き合いを大切に。鍼灸専門学校は、わりと、いえ、かなり特殊な世界です。学校に入ればすぐわかりますが、東洋医学を志す奇特な・・・面白い人たちが集まる専門学校は(とくに東洋鍼灸専門学校は?w)、ちょっとこれまで生きてきた世間とはずれている!(と感じることが少なくありませんでした。)

 

○いろんな治療院に行く。学生の3年間で受けてみたい鍼灸をなるべくたくさん受けることを心掛けました。時には地方にも旅行と思って行きました。効く鍼とはどういうものか、が徐々になんとなくわかってきます(気がします)。お金がかかりますがやってよかったと思っています。勉強会や学会でお会いした先生で、この先生いいなーおもしろいなーと思ったら治療院に行かせてもらうといいのではないでしょうか。

 

○目的や目標。学校の中でいくら優秀な成績を収めても、目的はどこなのか。きっと入学してくる方は、資格取って○○な治療がしたい、だれそれの役に立ちたい、こんな生活がしたいと思っているはず。ところが学校生活に慣れてくると、段々学校の中で鍼灸をやることに安定(安心)してしまって、もしくは勉強に追われてしまって、ついなんの為の日々か忘れてしまったりします。しました。。

途中で変わったりしても良いので、目的や目標はいつも意識できるように工夫されるといいと思います。

 

○予習。ちょっと細かすぎるアドバイスになりますが。

授業ではいろんな講師の方がいらっしゃいました。母校では、伝統鍼灸でもいろんな流派の、それも実力ある先生が来てくださいます。先生と生徒という質問のしやすい関係で、教室という近い距離で講義を受けられるのは思っているより貴重なことだとお伝えしたい。卒業したら、もう学生身分を振りかざして教えを請うことができなくなります。当たり前ですが。。!

いま在学中の方でしたら、先生が話す内容や参考文献を先に調べたり、読んでおくのもいいと思います。全部を理解しなくても、先に少しでも情報を入れておくのとそうでないのとでは授業での理解度がすごく変わってきます。そしてなにより授業がより楽しくなる!はず!

 

○医療系アルバイト。さいごに、バイトするなら、やはり医療系をおすすめします。治療院でなくとも、リハビリや整形外科、整骨院など、なんでも良い経験になるかと。

わたしは3年になってからリハビリテーション助手をはじめましたが、治療院には来られないような重症患者さんを見られたり、ほかの医療系業種の方と交流が出来、視野が広がったと思います。

 

 

長くなりましたが、先輩風ふかしたアドバイスはこのあたりで終わります。

 

鍼灸専門学校は、学費も安くなく、この道を選択するのはどなたにとっても大きな決断なのではないかと思います。

みなさんが後悔の無い、険しくとも楽しい道を歩まれることを祈っています。

 

つたない感想でしたが、読んでくださりありがとうございました。